ノロウイルス情報と対策

ノロウイルス情報と対策
お知らせ

手指消毒剤における特定菌種、ウイルス種への有効性について

従来、医薬品及び医薬部外品の消毒剤において特定の菌やウイルスに対する効果を謳うことは法律で禁じられていましたが、厚生労働省通知「医薬品及び医薬部外品の消毒剤における特定の菌種、ウイルス種への有効性に係る情報提供の取扱いについて」(令和4年2月25日) により、特定の菌種、ウイルス種への有効性に係る情報提供が可能となりました。
この通知を元に、対象の手指消毒剤について特定のウイルスへの効果をご確認いただけるようにいたしました。

【対象商品】
Nスタープレミアム

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どんな症状?

吐き気、嘔吐、下痢、腹痛。発熱は高くても38℃台。
症状は1~2日間続きます。それ以後は回復します。しかし、乳幼児や高齢者は重症化する場合があります。
また、感染していても軽い風邪のような症状で終わる人や、自覚症状が出ない場合もあります。

ノロウイルスの排出

感染者はふん便とともにノロウイルスを大量に排出します。
症状がある場合は100万~10億個/g、自覚症状のない場合でも100万個/gものウイルスが排出されます。
ウイルスの排出は1週間から1ヶ月間続きます。
つまり、症状がなくなっても便中にはウイルスがいます。

感染経路

ノロウイルスは感染力が強く(100個以下で感染)、下記のように様々な感染経路をもっています(厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」より)。 そのため、たくさんの予防策が必要で、調理現場では容易に感染防止ができないのが実状です。
1 患者のノロウイルスが大量に含まれるふん便やおう吐物から人の手を介して二次感染する。
2 家庭や共同生活施設など人同士の接触する機会が多いところで人から人へ飛沫核感染等直接感染する。
3 食品取扱者が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べる。この事例が増加傾向にあります。
4 汚染された二枚貝を、生のままあるいは十分に加熱処理しないで食べる。
5 ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取する。

失活化させるには

1 加熱処理する 85℃以上、1分以上(食品の場合は中心温度85~90℃、90秒間以上を推奨)
2 次亜塩素酸ナトリウムで処理する。
また、予防策には手洗いが不可欠です。厚生労働省によると、手洗いは「1回では不十分な可能性があるので2回以上」実施することを推奨しています。

除菌剤の使い方

有効な除菌剤

次亜塩素酸ナトリウムが主成分のおすすめ除菌剤
ニイタカブリーチ
ニイタカ サニクロール
(食品添加物・殺菌料)

おう吐物の処理

次亜塩素酸ナトリウムが主成分の除菌剤を使います(次亜塩素酸ナトリウムの含有量が5~6%の製品の場合)。
水2.5リットルにニイタカサニクロール50mlをよく混ぜて使います。(次亜塩素酸ナトリウムは1000ppm)

おう吐物が付着していた床の洗浄・除菌

次亜塩素酸ナトリウムが主成分の除菌剤を使います(次亜塩素酸ナトリウムの含有量が5~6%の製品の場合)。
水2.5リットルにニイタカサニクロール50mlをよく混ぜて使います。(次亜塩素酸ナトリウムは1000ppm)

手洗い方法

まず、爪は短く切り、指輪や腕時計をつけていないことを確認してください。
①手全体を水で濡らす
②石けん液を手にとる
③手のひらのシワの間を洗い残さないようによくこする
④手のひらで手の甲を包み込むように洗う
⑤指と指の間は両手を絡めて洗う
⑥親指の付け根もしっかり洗う
⑦指先は手のひらでこするように洗う

ドアノブ、手すりなどの洗浄・除菌

次亜塩素酸ナトリウムが主成分の除菌剤を使います(次亜塩素酸ナトリウムの含有量が5~6%の製品の場合)。
水2.5リットルにニイタカサニクロール10mlをよく混ぜて使います。 (次亜塩素酸ナトリウムは200ppm)

食器類の洗浄・除菌

次亜塩素酸ナトリウムが主成分の除菌剤を使います(次亜塩素酸ナトリウムの含有量が5~6%の製品の場合)。
水2.5リットルにニイタカサニクロール10mlをよく混ぜて使います。(次亜塩素酸ナトリウムは200ppm)

トイレの洗浄・除菌

次亜塩素酸ナトリウムが主成分の除菌剤を使います(次亜塩素酸ナトリウムの含有量が5~6%の製品の場合)。
水2.5リットルにニイタカサニクロール50mlをよく混ぜて使います。(次亜塩素酸ナトリウムは1000ppm)

予防の体制と役割

責任者の役割

1 日ごろから従業員の健康状態や厨房での衛生管理に目を配ります。
2 個人衛生管理表などで毎日の体調を記録し、従業員に体調を報告させることをおすすめします。
3 従業員に症状がある場合はもちろん、症状がなくなっても、1週間程度は職場復帰させてはいけません。
4 手洗いの徹底は最も重要な予防策です。自ら模範になって、従業員に手洗いを促します。
5 感染後も一定期間ウイルスが排出されることなどを教育したり、研修会を実施するなど従業員の理解を深めます。

従業員の責務

1 胃腸炎などの体調不良の有無は責任者に伝えてください。症状が出た場合は必ず報告しなくてはなりません。
2 症状がある場合は調理できません。また、症状がなくなっても、1週間程度は職場復帰してはいけません。
3 感染者との接触は避けてください。やむをえない場面に遭遇したときは、その旨を責任者に伝えてください。
4 手洗いの徹底は最も重要ですので、必ず実施してください(厚生労働省は2回以上の手洗いをすすめています)。普段の生活でも手洗いを実施し、ノロウイルスに感染しないように心掛けてください。
5 衛生教育や研修会は必ず受けてください。理解を深めることが予防の第一歩です。

施設の対応

1 手洗い場を確保してください。近くに食品があるような場所では、飛沫が飛ぶ可能性があります。また、手洗いに関係のないものは排除してください。
2 お客様と従業員の手洗い場は分けてください。